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「ドキュメンタリー 頭脳警察」映画公式ブログ

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2009年 11月 19日

11/12(木)PANTAさん×鈴木邦男さん×木村三浩さんトークイベントレポート

公開記念イベント6日目は、一水会の最高顧問・鈴木邦男さんと同会代表の木村三浩さん、そしてPANTAさんのトーク。新右翼のトップおふたりと、LEFTな人々から支持の厚いイメージのPANTAさんとの意外な接点とは?!
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まずは、誰もが知りたいPANTAさんとおふたりとの関係について。
PANTAさん「鈴木邦男さんが『がんばれ!!新左翼』という本を出されて、それがものすごく面白くて。その後イベントでも何回かご一緒させて頂いてます」
鈴木さん(以下敬称略)「頭脳警察って名前がいいですよね。警察でもないのに警察って」(場内笑)。さすが、運動のトップはツカミが巧み!
鈴木「歌そのもの、ひとつひとつの歌詞が闘っている。煽っていますよね。運動と歌とどう違うのかなと。運動はデモやったり集会やったりしてますけど、音楽だって過激なことを言って訴えて人を動かしてますよね。音楽というかロックというか、そういうものの方が残ってるし人を動かしているんじゃないかと、うらやましく思います」
そして鈴木さんは何と!本3部作を通して2回、つまり10時間超ご覧くださったという。
鈴木「PANTAさんを知っているつもりだったけど、改めてこんなすごい人なんだとびっくりしました。そういう歴史に残る人と同じ時代に生きているという幸せを感じています」
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一方、PANTAさんと木村さんが出会ったは雑誌の対談で、その後、木村さんから人を介してPANTAさんにイラクに行かないかという話があり、「右翼、左翼、元自衛官、呉越同舟」(PANTAさん曰く)がひとつの飛行機に乗り、開戦直前のイラクに向かったという。
木村「PANTAさんと一緒に行ったバグダッドはイラク戦争開戦(2003年3月19日)1カ月前の2月19日~21日までの3日間。元赤軍の塩見孝也さんや雨宮処凛さんなど30数名の正に呉越同舟のメンバーで行ったんですがなかなか統制がとれない。開戦前の緊張状態と思いきや、アラブ人特有の脇の甘さというか、意外にのんびりした感じだったために勝手に大統領官邸に写真を撮りに行って捕まっちゃう人がいたり」(笑)
PANTA「出かける前に日の丸は掲げていいかという論議から始まりましたしね」
木村「バグダッドで反戦デモをやるんだけど、日本から来たんだから日の丸を掲げようかという話になると左翼の人がちょっと待った!と。日の丸掲げるんだったら赤旗掲げろと。(会場笑)。結局赤旗を持って来なかったらしくて現地で日の丸を掲げました。左翼の人々は『人生の屈辱だと言いながら日の丸掲げてやってました』」
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そしてトークは、PANTAさんが「七月のムスターファ」(『オリーブの樹の下で』に収録)を作るきっかけとなった話へ。
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木村「イラクの戦いで、サダム・フセイン元大統領や長男のウダイさん、次男のクサイさんがトルコ近くのモスルという所で見つけられて、米軍600人が包囲した。なかなか投降せず、銃撃戦になりふたりは殺されてしまったのですが、クサイさんの息子、14歳のムスターファが父親と伯父さんが亡くなってから6時間くらい後まで戦ったというんです。14歳の少年ですから、普通なら手を上げて自分は助かりたいという気持ちになるじゃないですか。ところがムスターファは屍を守りながら最後まで戦った。そのすごさに感服しまして、そういう事実があったことを私のホームページに書いたんです」
PANTA「それを読んですぐに木村さんに電話しました。あれはすごいと。とにかく感動というか、文章自体も素晴らしかったので、いつかこれを歌にしたいという話をしたんです。それから4、5年経って形になりました。実際に歌を形に出来たときは嬉しくて、木村さんにすぐに電話を入れました」
木村「ムスターファの曲は熱いね。『記憶してくれ!』というのが良かった。PANTAさんはバグダッドに一緒に行った経験もあってこの曲を作りたいと思ってくれたんだろうし、私もイラクに関わってきた熱みたいなものがあったからこのことを文章に書けたのだと思う。こだまし合えたんだと思います」


そしてこの後木村さんは、この日のPANTAさんとのトークのためにイラクの友人から送られてきたという衝撃的な写真を披露してくれた。銃撃されたムスターファの遺体に更に陵辱が加えられているもので、木村さんも初めて見ると言う。
PANTA「僕なりにWEBを使って事実検証をしたんです。そうしたらあるバックパッカーのブログとモスルの破壊された家の裏にいた雑貨屋の青年の証言が全く一致していた。YouTubeにもそれらしき映像はあった。だからこれは事実だったんだろうと。しかしこの写真は初めてです」
「記憶してくれ!」と言わんばかり。モノ言う写真とはこのことか…。


最後に、客席にいた瀬々敬久監督と企画者須田諭一さんが登壇!
瀬々「『リリー・マルレーン』のように民族も国家も越えて伝わるような歌を作りたいとPANTAさんはおっしゃっていました。今日は思想と信条を越えた新しい世界、より良い世界を目指す場に立ち会えたと思います
須田「今日のお客さんは濃いですね。公安の方もいらっしゃるのかな」(笑)
PANTA「公安の方もCIAの方も楽しんでいただければと思います」場内爆笑。
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3人の共通点は<過激>だけじゃなかった。境界線のない空間に、映画の力を垣間見たのでありました。
そして話題の中心となった曲「七月のムスターファ」は、本作第2部で大きく取り上げられています。必見なのは言うまでもありません!

by zk-movie | 2009-11-19 18:52 | イベント情報


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